
セブンプレミアムゴールドの「山頭火」をはじめ3商品がリニューアルされた!
今回は、セブンプレミアムゴールドの「日清名店仕込み 山頭火 旭川とんこつ塩」。セブン&アイグループ限定で発売されている「日清名店仕込み」シリーズの3品、「すみれ」「一風堂」「山頭火」が2018年5月28日にリニューアルされたので、まずはブログではご無沙汰している「山頭火」から食べてみたいと思います。「日清名店仕込み」シリーズは、カップ麺のラーメン店再現商品の元祖で、日清食品が自社の先端技術をセブンの商品に惜しげもなく投入していることで知られます。取り上げられているお店3店もずっと変わらず、何代もリニューアルを重ねて現在に至っています。「らーめん山頭火」は北海道旭川に本店があり、北海道を中心に東日本と沖縄、そして海外に他店舗展開しています。一時期ブームになって以降は現在ではそれほど目立った存在ではないですが、安定した人気を誇るお店です。旭川ラーメンと言えば焦がしラードと魚介のしょうゆラーメンが有名なのに対し、こちら「らーめん山頭火」はクリーミーなとんこつベースの「しおらーめん」が人気。今回の商品もその「とんこつ塩」味のカップ麺となっています。
今回のリニューアルは、「白湯スープの旨みアップ」とパッケージに記載されています。前作時点でもすでに完成された味のように感じていたためそれほど手を加える部分はなさそうに思いますが、リニューアル前の商品からどんな変化があるのか、実際に両者を食べ比べてみたいと思います。
粉末スープの大きさや重さに違いがある

左がリニューアル後の現商品。右がリニューアル前の商品。
品名:日清名店仕込み 山頭火 旭川とんこつ塩
メーカー:セブンプレミアムゴールド(日清食品製造)
発売日:2018年5月28日(月)
麺種別:ノンフライ麺
かやく・スープ:4袋(液体スープ・粉末スープ・かやく・焼豚)
定価:税込278円
取得価格:税込278円(セブンイレブン)
麺やかやくの形状や量にリニューアル前後で大きな違いは見られません。具のメンマがリニューアル後の方がちょっと細かくなっている程度でしょうか。最も違っていた点は「粉末スープ」の個装の大きさで、リニューアル後の粉末スープの方が小さく、持ってみると重量も軽いことがわかります。ここに今回のリニューアルの鍵がありそうですね。
栄養成分を比較すると驚くべき事実が!!
リニューアル前 日清名店仕込み 山頭火 旭川とんこつ塩1食136g(めん70g)あたり
エネルギー:542kcal(めん・かやく343kcal スープ199kcal)
たん白質:17.3g
脂質:24.4g
炭水化物:63.4g
食塩相当量:7.6g(めん・かやく2.3g スープ5.3g)
ビタミンB1:0.50mg
ビタミンB2:0.54mg
カルシウム:188mg
リニューアル後 日清名店仕込み 山頭火 旭川とんこつ塩
1食126g(めん70g)あたり
エネルギー:501kcal(めん・かやく331kcal スープ70kcal)
たん白質:13.9g
脂質:21.7g
炭水化物:62.6g
食塩相当量:7.2g(めん・かやく2.3g スープ4.9g)
ビタミンB1:0.46mg
ビタミンB2:0.45mg
カルシウム:166mg
リニューアル前後で栄養成分を比較すると、麺量が同じにもかかわらず、全体的にリニューアル後の数値が低いことがわかります。具体的には、スープのカロリーがだいぶ低くなっていて、それにともない他の数値が下がっています。今回のリニューアルは「白湯スープの旨みアップ」のはずなんですが、数字が減っているのに旨みアップは果たして可能なのでしょうか。どうにもきな臭くなってきましたよ。
スープの乳白色に大きな違いがある!

こちらはリニューアル前の山頭火。お店同様に真っ白なスープが印象的です。大判乾燥チャーシューの脂のサシは控えめで、メンマのカットがちょっと大きめです。

こちらはリニューアル後。写真からは分かりづらいかもしれませんが、スープの乳白色が明らかに弱くなり、褐色が強くなっています。これは片方だけ見ているとわからない変化かと思いますが、両方比べてみると全然違います。乾燥チャーシューの脂のサシが多く、メンマが小さめですが、このあたりは個体差の可能性もあります。
スープ量が少なくなりクリーミーさが減った分、魚介や豚脂の旨味が増したスープ
スープは「練りごまとラードを合わせた、山頭火らしいクリーミーなスープ」とのこと。乳白色の強いクリーミーなとんこつベースのしお味スープです。同じ店のメニューを再現しているため、当然リニューアル前後の味の傾向は同じです。まず大きな違いとして、調理時のお湯の量がリニューアル前が470mlなのに対しリニューアル後が450mlで、20ml少なくなったことがかわります。そして単にスープが少なくなっただけではなく、リニューアル後の方がスープの魚介や豚脂の旨みが強く感じられる一方、練りごまやごま、小麦粉由来と思われる甘みが減退しています。言い換えれば、練りごま等の甘みが減った分、他の味が際立って感じられるようになってます。クリーミーな成分を減らした分を、スープ量を少なくすることで賄っていました。なるほどこれがパッケージに書いてある「白湯スープの旨みアップ」ということなんでしょう。しかしどうなんでしょうか。私が山頭火の「しおらーめん」で思い浮かべるのは、豚脂や魚介の旨みよりも、今回減退してしまったクリーミーさの部分で、山頭火が好きな多くの人にとってもおそらく同じなんじゃないかと思います。リニューアル後もクリーミーではあるものの、リニューアル前の方がクリーミーな甘みが強く感じられるため、リニューアル前の方が山頭火らしくおいしいと感じます。スープの色で練りごまが減っていることがわかるとともに、目に見えてすりごまの量も減っていました。山頭火の魅力をどこに置くかで評価は変わってくると思いますが、クリーミーさに主眼を置くならば、魅力あるリニューアルとは言えないように感じました。
旭川ラーメンの特徴を踏まえた低加水の中細ノンフライ麺
麺は「生麺らしさを感じるしなやかな食感の麺」とのこと。旭川ラーメンの特徴を踏まえた低加水麺で、お店の細い麺に比べると角麺でちょっと太いように思います。原材料を見るとリニューアル後の麺にリニューアル前にはなかった「チキンエキス」が加わっていますが、基本的にはリニューアル前後で麺に大きな違いは見出だせません。麺量も両者70gで同じです。どちらもソフトな食感のノンフライ麺で主張が小さく、クリーミーなやさしいスープに寄り添っていて両者のバランスはしっかり取れていました。同じ「日清名店仕込み」シリーズでも、「すみれ」「一風堂」とは違い三者三様で面白いですね。
具にはリニューアル前後で大きな変化はない
具は、大判乾燥チャーシュー、小梅、メンマ、キクラゲ、ネギ、ナルト。リニューアル前後で具の構成や量に違いはありません。メンマのカットが小さくなりましたが、量自体は変わらないように思います。また、リニューアル後のチャーシューの脂のサシが増えていましたが、これはおそらく単なる個体差かと思われます。大判乾燥チャーシューはさすがの存在感で、これがあるだけで高価格帯商品でも価格相応レベルに余裕でもっていく感じです。肉感も豊かで、ジューシでおいしいです。他の武器は3連撃までなのに、この武器だけ5連撃かよ!的なチート武器です。もしくは呂布とかストライクフリーダムガンダムとか。それ級です。他の具は量こそ少なめですが種類は豊かで、概ねお店の特徴をよく掴んでいました。
リニューアルしてスープのクリーミーさが減ってしまった
・リニューアル前 日清名店仕込み 山頭火 旭川とんこつ塩★★★★★☆☆☆☆☆(5)
・リニューアル後 日清名店仕込み 山頭火 旭川とんこつ塩
★★★★☆☆☆☆☆☆(4)
リニューアル後の商品はスープの量が20ml少なくなり、それに伴ってスープのクリーミーな部分が減退し、魚介や豚脂の旨みが前に出ていました。山頭火の魅力をどこに感じているかで評価は変わってきそうですが、スープのクリーミーさ、やさしさに魅力を感じているならば、今回のリニューアルはパワーダウンだと思います。パッケージに書いてある「白湯スープの旨みアップ」とはクリーミーさが増したことではなく、クリーミーさが減った分、魚介や豚脂の味が前に出たということでした。麺や具に大きな変更はなく、両方食べて比べなければ分かりづらい違いでしたが、スープにはハッキリわかる違いがありました。コストカットしてるんだろうなぁというのがちょっと伝わってしまう変化だったように思います。
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