このページでは、ファミリーマート限定発売のカップ麺、「長尾中華そば こく煮干し」を食べてレビューしていきます。


「長尾中華そば こく煮干し」はどんなカップ麺?


今回のカップ麺は、ファミリーマート、サークルK、サンクス限定で発売されている、東洋水産の「長尾中華そば こく煮干し」。2018年11月20日発売の新商品で、青森県青森市の人気ラーメン店、「長尾中華そば」のメニューである「こく煮干し」の味を再現したカップ麺です。

  • 「長尾中華そば」は津軽ラーメンの名店
青森県のご当地ラーメンは主に、津軽地方で供される「津軽煮干しラーメン」、青森市を中心に供されている「味噌カレー牛乳ラーメン」、そして五所川原市中心の「しじみラーメン」などがありますが、今回の商品はそのうちの「津軽煮干しラーメン」に分類されます。

「長尾中華そば」は、青森県青森市にあるラーメン店で、津軽煮干しラーメンの名店と言われる存在。お店のメニューは主に、煮干し主体のあっさり系ラーメンである「津軽ラーメン」と、鶏・豚ベースの白湯スープに煮干しを組み合わせた「新・津軽ラーメン」の2系統からなり、今回の商品は「新・津軽ラーメン」の系統にある「こく煮干し」の味を再現しています。豚・鶏ベースの煮干しラーメンです。

今回の「長尾中華そば」と同じ「津軽煮干しラーメン」のカップ麺として「マルちゃん 日本うまいもん 青森津軽煮干しラーメン 激にぼ」という商品が出ており、両者同じく東洋水産製の商品のため、ある程度共通性を持った商品のなのかもしれませんね。


青森の名店の味を再現した一杯、果たしてどんな味なのでしょうか。しっかり食べてみたいと思います。



内容物、価格、購入額など




別添袋は「液体スープ」、「後入れ粉末スープ」、「かやく」の3つ。



かやくを開けた状態。具はチャーシュー、ネギ、メンマのオーソドックスな中華そばの構成。麺は白っぽい中太麺です。

品名長尾中華そば こく煮干し
メーカー東洋水産
発売日2018年11月20日(火)
麺種別ノンフライ麺
かやく・スープ3袋(液体スープ・後入れ粉末スープ・かやく)
定価税込278円
取得価格税込278円(ファミリーマート)


栄養成分表


1食113g(めん65g)あたり
エネルギー378kcal
 ∟めん・かやく∟262kcal
 ∟スープ∟116kcal
たん白質13.3g
脂質10.4g
炭水化物57.9g
食塩相当量6.4g
 ∟めん・かやく∟1.8g
 ∟スープ∟4.6g
ビタミンB10.25mg
ビタミンB20.28mg
カルシウム244mg


スープ




スープは「鶏・豚ベースに煮干しを効かせた」、「香り・旨味・コクを併せ持った醤油スープが特徴」とのこと。

「長尾中華そば」のメニューである「こく煮干し」のスープを再現した、鶏・豚のベースに、煮干しが強めに効いたしょうゆ味の白湯スープです。

鶏・豚の白湯に煮干しが強めに香るしょうゆ味のスープ


ベースとなっている鶏・豚ベースの白湯スープは、濃いというよりはまろやか系の味で、どちらかが特に前に出ることなく、文字通りベースとして機能しています。津軽煮干しラーメンの源流はあっさりしょうゆ味に煮干しを効かせたスープなのに対し、今回の「こく煮干し」は津軽煮干しラーメンの新潮流で、スープに鶏・豚の白湯をベースとすることで濃厚感を出した「新・津軽ラーメン」のスープとなっています。確かにあっさりしょうゆ味のスープに比べると濃厚なのは間違いないものの、煮干しラーメンで濃厚と言えば煮干しが濃厚なのをついつい想像してしまいますが、「こく煮干し」はそういう方向の濃厚さではなかったです。

スープの主役である煮干しは強めに香っています。鶏・豚の白湯スープの中にあっても煮干しはしっかり効いており、津軽煮干しラーメンらしい煮干しの強度はありました。ただ、ここ数年流行りの煮干し系ラーメンのガツンとくる濃厚煮干しのような強さはありません。また、ベースが鶏・豚の白湯であることで、本来のあっさりしょうゆ味ならばもっと感じられたであろう煮干しの風味が、相対的にだいぶ弱められてしまうように感じました。

今回の「長尾中華そば」カップ麺と同じく東洋水産から発売されている現行商品の「日本うまいもん 青森津軽煮干しラーメン 激にぼ」と比べると、煮干しは強めに香っています。どちらも鶏・豚ベースの白湯スープで、目指す方向性は共通しているようです。






麺は、やや平打ち気味で、強い弾力と表面のつるみがある中太ノンフライ麺。

同じ東洋水産の「正麺カップ」シリーズを思わせる、つるみがあって強弾力の多加水ノンフライ麺です。縮れはあまりなく、ストレートに近い形状。

「正麺カップ」シリーズのような中太の多加水麺でほぐれの良さが特徴


「正麺カップ」シリーズを思わせる、というよりは、正麺カップそのもののように見える多加水ノンフライ麺です。煮干しのラーメンと言えばどちらかというと低加水麺のイメージがありますが、実際の「長尾中華そば」で供されている麺も多加水麺のようで、単に正麺カップの麺を流用したわけではなく、お店の麺を再現しているようです。鶏・豚ベースの白湯スープがある程度濃く、また煮干しの主張もあるため、今回のような太めで食感の強い麺でもそれなりにバランスは取れています。

ウェーブがかけられていることの多い東洋水産のノンフライ麺にあって、今回の麺はストレートに近く、かためなのも相まり、ほぐれの良さが大きな特徴となっている麺でした。カップ麺でほぐれの良い麺はあまり多くなく、これがあるだけでちょっと良い麺を食べている気分になるように思います。

同じ「津軽煮干しラーメン」のカップ麺「日本うまいもん 青森津軽煮干しラーメン 激にぼ」は細めで低加水の麺だったので、今回の「長尾中華そば」カップ麺の麺とはだいぶ特徴が異なっていました。スープの強度に合わせた麺の選択かもしれませんね。





具は、チャーシュー、メンマ、ねぎ。

中華そばらしいオーソドックスな具の構成で、特徴的な具は入っていません。具のボリュームは価格を考えるとちょっと小さめでしょうか。

チャーシュー、メンマ、ねぎが入っていて、お店と共通する具の構成


チャーシュー、メンマ、ねぎというかなりオーソドックスな構成の具で、お店のラーメンに入っている具も同じ構成のようです。

チャーシューは、面が広くて見栄えしていますが、厚みはあまりなく、高価格帯商品として別段優れたものではなさそうです。東洋水産らしく脂分の少ないチャーシューで、ジューシーさよりも歯応え重視のような食感です。定価税込278円という商品なので、もうちょっとゴージャスな感じが欲しかったですかね。お店のチャーシューは、もも肉とバラ肉の2種類がのっていて、なかなか好評のようです。

他に入っているのはメンマとねぎ。メンマは量多めで、魚介の効いたしょうゆ味のスープとは絶対的な相性なので、この量はうれしかったです。ねぎもそれなりの量入っていました。ただ、具の全体量は価格を考えるとボリューム不足かと思います。


オススメ度(標準は3です)


  • 東洋水産 「長尾中華そば こく煮干し」(ファミマ限定)
★★★★☆☆☆☆☆☆(4)

鶏・豚ベースの白湯に煮干しを効かせたしょうゆ味のスープは、煮干しがガツンとくる感じではなかったものの、濃いめの白湯スープの中でしっかり煮干しが感じられるおいしいスープでした。ただ、ベースがもっと弱ければ、さらに煮干しが強く感じられるのかなと思います。正麺カップを思わせる多加水ノンフライ麺とスープのバランスは取れていました。高品質な商品であることは間違いない一杯ではありましたが、お店再現商品とは言え税込278円という価格設定はちょっと高い印象で、2度目はなかなか手を伸ばしにくいかなと感じました。なんせ、通常の正麺カップはそれほど違わないクオリティながら200円程度で買えてしまうわけですから。

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