スイーツ焼そばの悪夢再び??

今回のカップ麺は、明星食品の「明星 一平ちゃん夜店の焼うどん みたらし団子味」と「明星 一平ちゃん夜店の焼うどん あんこ団子味」。ともに「明星一平ちゃん 夜店の焼そば」シリーズの新商品で、商品名に「十五夜お月見」と入った、今年は9月24日に訪れる「お月見」に合わせ、お団子の味と焼うどんを組み合わせた商品となっています。あの悪名高き?、「チョコソース」や「ショートケーキ」に続く、「明星一平ちゃん夜店の焼そば」の創作カップ麺です。あの悪夢が再び??。



まずはこちら「みたらし団子味」。焼うどんに「みたらしソース」を組み合わせた商品。なぜみたらし団子の味を焼うどんで食べなければいけないのか。理解に苦しむ部分はありますが、甘いとはいえしょうゆ味なので、ひょっとすると焼うどんとの組み合わせとしては悪くないのかもしれません。・・・いやーやっぱ悪そう。





続いては「あんこ団子味」の入場。「あんこソース」を組み合わせた商品ですが、「みたらし団子味」に輪をかけて焼うどんと組み合わせる意味が不明。みたらしもあんこも食べるのこわいですが、こちら「あんこ団子味」の方が恐怖感は強いですね。パッケージのデザイン性に優れた和の装いが、段々とおどろおどろしいものに見えてきてしまいます。困りましたね。うさぎの絵がケルベロスに見えてくるのは私だけでしょうか。

先ほども少し触れたように、「明星一平ちゃん 夜店の焼そば」シリーズは、これまでにもスイーツ系の商品を出してきた歴史があります。2016年に発売され、世の中を恐怖で震撼させた「明星 一平ちゃん夜店の焼そば チョコソース」は、チョコレートと焼そばソースの奏でる不協和音が、「地獄のシンフォニー」とまで呼ばれた(嘘)一杯でした。チョコを使ってもなんだかんだでおいしく仕上げてくるんでしょ!という食前のメーカーへの信頼とか安心感をズタズタに引き裂かれたことが今でも記憶に新しいです。そして同じく2016年には「明星 一平ちゃん夜店の焼そば ショートケーキ味」も発売。バニラやフルーツの味に、塩だれやビーフエキスを組み合わせ、影縫余弦の如く、完全に我々を仕留めに来た感がありました。そして2017年に発売された「明星 一平ちゃん夜店の焼そば チョコソース」は、それまでの行いを反省したのか、甘さを削ぎ落としたチョコソースと塩だれの組み合わせは、ちょっと進境を見せるものではありました。決しておいしいとは思いませんでしたが。

今回も鍵となるのは、それぞれの商品の甘み部分、「みたらしソース」や「あんこソース」が、焼うどん従来のソースの味とどう組み合わさるかにかかります。甘さと焼うどんらしさ両者の味を主張させてしまうと、ちょっとしたアルマゲドンが勃発してしまうでしょう。甘さを控えるか、それともしょっぱさを排除するか、おいしくするにはそれしかないと思いますが、そもそも明星食品が美味しい商品を作る意志があるかどうかも重要なファクターになりそうです。おいしいかどうかが、悪ふざけ商品か甘味創作焼うどんかの境目でしょう。



内容物の比較



左が「みたらし団子味」で、右が「あんこ団子味」。「みたらし団子味」は2つ、「あんこ団子味」には3つの小袋が別添されています。いやーみたらしソースの大きさ、量の多さに少しビビります。どうしても「みたらしソース」や「あんこソース」に目が行きますが、実は両者ともに、それらとは別に結構たくさん入っていそうな「液体ソース」が別添されており、これこそが天国と地獄を分ける存在のように思います。変に「液体ソース」で焼うどんらしさを発揮されてしまうと、かなりヤバいことになってしまいかねません。



左が「みたらし団子味」で、右が「あんこ団子味」。麺は両者共通のようです。結構太い油揚げ麺で、2017年にまるか食品から発売された「ペヤング チョコレートやきそば ギリ」での悲劇、チョコと油揚げ麺臭の壮絶なミスマッチが想起されます。あの悲劇は繰り返してはならないと思いますが、今回のこの麺の太さはヤバそうな気配が漂います。

商品概要

品名:明星 一平ちゃん夜店の焼うどん みたらし団子味
メーカー:明星食品
発売日:2018年9月3日(月)
麺種別:油揚げ麺
かやく・スープ:2袋(液体ソース・みたらしソース)
定価:税別180円
取得価格:税別108円(イオン)

品名:明星 一平ちゃん夜店の焼うどん あんこ団子味
メーカー:明星食品
発売日:2018年9月23日(月)
麺種別:油揚げ麺
かやく・スープ:3袋(液体ソース・あんこソース・ふりかけ)
定価:税別180円
取得価格:税別108円(ドン・キホーテ)


栄養成分表

品名:明星 一平ちゃん夜店の焼うどん みたらし団子味
1食126g(めん90g)あたり
エネルギー:518kcal
たん白質:7.0g
脂質:18.0g
炭水化物:82.1g
食塩相当量:4.2g
ビタミンB1:0.28mg
ビタミンB2:0.34mg
カルシウム:126mg

品名:明星 一平ちゃん夜店の焼うどん あんこ団子味
1食111g(めん90g)あたり
エネルギー:487kcal
たん白質:6.8g
脂質:20.0g
炭水化物:70.0g
食塩相当量:3.8g
ビタミンB1:0.28mg
ビタミンB2:0.34mg
カルシウム:130mg

液体ソースのみを混ぜ合わせた状態



こちらは「みたらし団子味」。うすめのしょうゆ色ですが、しょうゆというよりはみたらし団子の香りがしています。「みたらしソース」を入れる前から既にみたらしの様相を呈しています。どうやら「焼うどん」らしさは排除して、みたらし団子の味で押してくる気配で、これは一安心といったところでしょうか。かつお節の匂いが漂ってこなくて本当良かった。



もう一方の「あんこ団子味」。こちらも「あんこソース」を入れる前から甘い匂いが漂います。ただ、しっかりしょうゆも香っているのが心配材料。本来の「あんこ団子」にしょうゆ要素はほとんどないはずですから、こちらは「みたらし団子味」よりもかなり不安を感じてしまう状況です。



「みたらしソース」「あんこソース」を入れてみる



「みたらしソース」。ちょっとどろっとした褐色のソースで、ちょっと舐めてみましたが、ソースと呼ぶには抵抗がある完全なみたらしの味です。これ串団子につけたら普通においしいみたらし団子になります。おいしそうだろ?でも油揚げ麺で食べるんだぜ。



こちらは「あんこソース」。「みたらしソース」に比べると量は少ないですが、こちらもしっかりあんこそのものの味がしていました。こちらもあんこ押しで攻めてくるのは間違いなさそうで、この「あんこソース」によって液体ソースのしょうゆがどれだけ抑え込めるかが生命線でしょう。



それでは恐怖で汗ダラダラになりながらも食べてみたいと思います。

明星 一平ちゃん夜店の焼うどん みたらし団子味



完成写真。うすめの色の液体ソースに「みたらしソース」をかけた状態です。比較的穏やかな見た目ですが、みたらしの甘い香りが湯気にのってやってきています。



「みたらしソース」を混ぜ合わせると、麺につやが出て、麺であること以外はかなりみたらし団子っぽい色合いです。

ソースは、「濃口醤油、水あめ、みりんで甘く仕上げたタレに炊いた醤油、鰹の風味を付けた和テイストの甘じょっぱいソース」に、「みたらし団子のあんをイメージし、濃口醤油、砂糖、水あめを配合した一平ちゃん特製のみたらしソース」が別添とのこと。見た目や漂ってくる香りから遠くない、みたらし団子の味のソースとなっています。普通に甘いです。「鰹の風味を付けた」なんていうおそろしいことが書かれていますが、かつおの味は最初はほとんど感じず、普通にみたらし団子の味。最大の懸案だったみたらしの味と焼うどんらしい味による不協和音は回避できているので、うぎゃーまずいと箸が止まるということはなかったです。食べ進めていくうちにちょっとかつおの存在を感じてはくるものの、なんとか最後まで乗り切ることはできました。おいしいかどうかはともかくとして、食べられないことはない味といったところでしょうか。

麺は、「うどんらしくふっくらもっちりとして食べ応えがある麺」とのこと。平打ちで太い油揚げ麺のうどんですが、油揚げ麺臭はそれほど目立っておらず、「ペヤング」で感じたような、甘味と油揚げ麺臭の組み合わせでどうしようもなくなっているということはありませんでした。ただだからといってみたらしの味と麺がマッチしているとも思えず、特に後半戦に入ると食べ進めるのが苦痛になってきてしまいました。みたらし団子の米から麺の小麦に替わるだけでこんなに印象が違ってきてしまうのは、単に味の問題ではなく、食慣習による思い込みの部分も大きいのかもしれません。



明星 一平ちゃん夜店の焼うどん あんこ団子味



「あんこ団子味」の完成写真。ごまの入ったふりかけがのります。「みたらし団子味」に比べるとしょうゆ&あんこの色味が濃く、恐怖感を煽ってきます。



「あんこソース」や「ふりかけ」を混ぜ合わせた状態。「みたらし団子味」はなんとなく原型を留めていた雰囲気ですが、こちら「あんこ団子味」はあんこ団子の姿とはまったく別のものです。

ソースは、「濃口醤油、水あめ、みりんで甘く仕上げたタレに炊いた小豆、バターの風味を付けた和テイストの甘じょっぱいソース」に、「こしあん、砂糖、水あめ、食塩を配合した、小豆の優しくてやわらかい甘さを感じる一平ちゃん特製のあんこソース」と「和風感とあんこらしさを際立たせる、小豆パウダー、ゴマ (白と黒) を組み合わせ」たふりかけが別添とのこと。あんこの甘さが際立ちますが、その陰からしょうゆの風味やしょっぱさも感じられてしまいます。「みたらし団子味」の場合だとしょうゆもみたらし味の一部でしたが、こちら「あんこ団子味」でしょうゆの存在を感じられてしまうのは大きなマイナス材料で、ちょっと厳しい味と言わざるを得ません。食べ進めていくうちに新感覚のおいしさに目覚めるのではないかと味覚を研ぎ澄ませていたものの、最後まで残念ながらおいしさは理解できませんでした。今回の「あんこ」は、以前の商品の「チョコ」や「バニラ」ほど押し出しの強い味ではないため、それらほど悲劇的状況にはなっていないものの、どう好意的に捉えようとしても良い部分を探し出すのは無理でした。白ごまと黒ごまの入ったふりかけは、本来ならあんこともしょうゆとも相性が良いはずですが、その2つが組み合わさったソースとは相性があまり良くないように感じられ、味の混迷を深めていたように思えました。

麺は、「うどんらしくふっくらもっちりとして食べ応えがある麺」とのこと。「みたらし団子味」と共通の、太くて平打ちの油揚げ麺のうどんです。「みたらし団子味」同様に、油揚げ麺臭が目立っていなかったのは良かったですが、だからといってあんこの味と油揚げ麺のマッチングが良いとはちょっと言えないように思います。食べながら、あんこを除いた味で食べたいという欲求がどんどん膨らんでいき、今すぐにでも別のカップ焼うどんを買いに行こうかと思うくらいでした。

オススメ度(標準は3です)

明星 一平ちゃん夜店の焼うどん みたらし団子味:★★☆☆☆☆☆☆☆☆(2)
明星 一平ちゃん夜店の焼うどん あんこ団子味:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆(1)

以上、明星一平ちゃんの悪夢こと、「みたらし団子味」と「あんこ団子味」を食べてきましたが、みたらし団子の味に徹していたという点で、「みたらし団子味」の方が食べやすかったです。前半戦はみたらし団子の味そのもので、本来なら不協和音として感じられてしまうはずのしょうゆが、みたらしだと元来から内包されてることが大きかったです。食べ進めて後半戦に入ると、多少かつおだしの存在を感じるようになり、また、油揚げ麺とみたらし味のミスマッチがボディーブローのように体力を奪っていく感じがしました。味はほぼみたらしなんですが、焼うどんには向かない味だと思います。向くとか向かないとかあんまり考える必要のない組み合わせなんですけどね。

一方の「あんこ団子味」は甘いあんこのとともに主張してくるしょうゆの味がちょっと厳しかったです。「チョコソース」や「ショートケーキ」の時にも思いましたが、なぜ「和テイストの甘じょっぱいソース」なる、しょっぱさを取り入れなければならないのか、これがなければだいぶ印象も変わると思うのですが、今回もやはり「焼うどん」らしさを取り入れてしまっており、正直まったくおいしくなかったです。

どんな奇抜な材料も使っても別に良いし、それで話題を集めることも大いにありだと考えていますが、あくまでおいしいものを作ろうとする姿勢があることが大前提であるべきだと私は思います。味の好みは千差万別でも、果たして今回の商品(特に「あんこ団子味」)を開発された方々が、おいしいものを作ろうと考え、これはおいしいと思って送り出したのかはちょっと疑問に感じてしまいます。おそらく、あまりおいしくないことも含めた話題戦略なのではないかと思います。

一方で、先日発売されていたエースコックの「スーパーカップ1.5倍 バニラ風味のクリーミーシーフード味ラーメン」は、ラーメンなのにバニラ風味で、アイスを思わせるパッケージを含めカップ麺とのミスマッチが話題を集めましたが、実際に食べてみるとしっかりおいしい一杯で、バニラ風味が有効に活用されていました。メーカーの姿勢としてはこちらの方が私は好感が持てます。ひょっとしたら私の考えは、頭がかたいとか、古いとか、そういう類いなのかもしれません。でも、どんなに奇抜な発想の商品であっても、おいしいものを作ろうとするメーカーの姿勢は必要なのではないかと感じました。面白いし楽しいし、本当はこういう商品好きなんですけどね。

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